普段、思っていることを口にすることはすごく良い機会。
その中で、自分の中でうまく言葉に出来なかったのが“助成金”について。
「僕個人の思いとして、あまり助成金を取りたくないんです」
そんなことを言ったら、「どうしてなんですか?」と聞かれた。
まぁ、そりゃそうだ。
疑問に思うのは当然。
NPOの多くは、助成金を活用している。
そのときは、うまくまとめられなかったので、あらためて考えてみた。
なぜ、自分は助成金を取りたくないのか?
フィットする助成金が少ない
僕たちの活動は、人件費以外にはあまりお金がかからない。
ワークショップがメインなので、細かい材料費は必要だけど、それ以外に必要経費がない。
場所代と広報費くらいだ。
だいたいの助成金は、消耗品や印刷代としては使えるけれど備品費には使えない。
僕たちとして一番欲しい、一眼レフやパソコンなどは対象範囲外だ。
なので、そもそも助成金を使いたくても、フィットするような助成金がない。
助成金を取らない理由の大きなところは、これ。
助成金は、蜜の味
活動資金はすごく大切だし、助成金というのはNPOにとっては本当にありがたい。
NPOは、基本的に困っている人たちに事業をおこなっている。
困っている人は大概がお金をあまり持っていない。
つまり、サービスをしても対価が払えない人。
性質上、どうしても活動資金は困窮する傾向にある。
だからこそ、そのためにあるのが助成金。
だけれども、そこには功罪がある。
助成金に頼り過ぎてしまうと、助成金のために事業をおこなうことになってしまう。
新規事業のスタートアップとしてうまく活用するのは良いけれど、活動資金を捻出するために助成金に手を出してしまうと本末転倒なことになることがある。
助成金を得るためには、当然事務手続きが必要。
けれど、申請書類を作ってばかりで、本来の仕事がなおざりになってしまっては意味がない。
選択と集中
結論を言うと、「まだ、助成金を取る段階では無い」というのが考えて至った答え。
スタートアップの資金としては、内閣府より助成金をいただいた。
それで機材の購入が出来た。
今は、助成金を取ることよりも、自分達の事業をしっかり確立することが先決。
川北秀人さんがよく言う、「足りないのは本当にお金なのか?」という問いが僕たちにはずばり当てはまる。
確かに、お金は欲しい。
活動資金が足りていないのが現状。
しかし、本当の問題はお金ではない。
やるべきことは、プログラムの開発であったり、日々の活動発信。
それをきちんとすれば、お金は必ずついてくる。
今やるべきことは、事業できちんとお金を得られる仕組みを作ることであって、助成金を取ることではない。
まとめ
助成金は、本当にありがたい。
僕たちも助成金をもらえたからパソコンなどを買うことが出来た。
うまく活用すれば、活動の良い潤滑油になってくれる。
けれど、「お金がもらえる」というのは非常に魅惑的。
「どの助成金に出そうか?」を考える前に、「そもそもなぜ助成金が必要なのか?」と問う必要がある。
助成金は、基本的には一過性。
助成金がなくなったあとは、自分達の活動資金で運営をしていかなくてはならない。
助成金関連の事務作業も増える。
マリオカートのアイテムみたいに、どこで使うのか?誰に使うのか?(なんの事業に使うのか?)が大切。
使い方によっては最高のアイテムになるけれど、失敗すると団体運営自体に影響を与えることもある。
僕個人として思うのは、“試してみたい事業”、“これからガッツリやりたい事業”などの資金として助成金を活用するのがベストだと思う。
助成金をもらえればお金のリスクは減るので新しいことも思い切っておこなえる。
うちの団体も、今後チャレンジするような事業をはじめるときには助成金はうまく活用していきたい。
ただ、今はとにかく事業を軌道に乗せること。
一点突破。
そのためには、選択と集中で助成金に当分は頼らずおこなっていく。
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