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2012年8月14日火曜日

NPO法人1年目の苦悩と見えている光


photo credit: james_clear via photo pin cc


NPO法人の代表理事1年目。

まだまだバイトをしながら食べている状況。

仕事も増えてきているけれど、まだそれだけで生活出来るほどの余裕はない。

バイトしながら仕事をするのは正直キツい。

学生ばかりがいるところでアラサーの自分が働いているのを考えると「なにをしているんだろう」と徒労感におそわれる。



去年の自分はどうだった?


ふと、去年はどんなことをしたのかを考えてみた。

1年前は、夏の2ヶ月間に出稼ぎで長野へ行っていた。

長野へ行くまでは、バイトをしており、なにか環境を変えようと思ってバイトを辞めたところだった。

3月にずっと考えていた企画をゼロに戻し、改めてどんなことをするかを考えていた。

方向性は見えたけれど、その先のどうしていくかの具体的なところがさっぱりだった。

とにかく、煮詰まっていた。

長野では、朝から晩まで働き、風呂へ入り、寝る。

その繰り返し。

周りにスーパーもなにもない閉鎖的な環境で2ヶ月を過ごした。

未来を考えると、あんたんたる気持ちになった。

3年間、団体をやってきていたけれど、その間ずっとどういうことをするかを模索していた。

目指す社会像はあったけれど、どうすればそれを解決できるのか手段がわからなかった。

仮説を立てて、企画を作り、ヒヤリングをして、事業計画を作る。

うまくいきそうもなかったら、ゼロからやり直し。

長野に行っていたときは、ちょうどやり直しはじめた頃だった。


”ほんとにこんなことしていて意味があるのか?いつになったら、出口は見つかるんだ?”


そんなことを思っていた。

光は全くと言っていいほど見えていなかった。



今から振り返って


今は、バイトもしながら仕事をしていて確かにキツい。

同年代のNPO経営者が活躍しているのを見ると焦る。

けれど、去年はもう全然なにも見えていなかったことと比べると今はすごく幸せだ。

良い話もいくつかいただいているし、手伝ってくれるスタッフも増えている。

知名度も上がってきて、行政や地域の繋がりも出来た。

起業1年目は、踏ん張るときだと覚悟して滋賀へ乗り込んできた。

ここがまさに天王山だと思う。

この厳しいところを乗り越えられれば、かなりラクになるはず。



さいごに


「NPOをしよう」

そう決心するときに、1冊の本を開いた。

バイブルとしていつも読んでいた岡本太郎さんの『自分の中に毒を持て』だ。




危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。ほんとはそっちに進みたいんだ。だから、そっちに進むべきだ。ぼくはいつでも、あれかこれかという場合、これは自分にとってマイナスだな、危険だなと思う方を選ぶことにしている 
誰だって人間は弱いし、自分が大事だから、逃げたがる。
頭で考えて、いい方を選ぼうなんて思っていたら、何とかかんとか理屈をつけて安全な方にいってしまうものなのだ。 
かまわないから、こっちに行ったら駄目だ、と思う方に賭ける。


NPOなんて未知の世界で、教育にもほとんど携わったことがない中での決断だった。

タフな状況になることは十分に予想が出来ていた。

苦しんだ分、その先には必ず光が差し、道は拓けると信じてここまで歩んできた。

まだまだ大変な状況は変わらない。

30近くになって、周りの同級生などは結婚して子どもができたりしている中で、「このままで大丈夫なのか?」と不安を覚えることもあるけれど、自分が決めた道。


どんなことがあっても、”社会を変えたい””誰もが夢を目指せる社会を創る”ことをこの人生でやっていきたい。


支えてくれてる人、手伝ってくれる人、僕の周りにいる人たちみんなに感謝を込めて。 

2012年8月






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