Pages

2014年5月7日水曜日

NPOが長期計画をたてるときに大切なこと



今まで長期計画をしっかり立てることが出来なかった。
必要性もよくわかっていなかった。
考えないといけないのはわかっていたけれど、どうすればいいのかわからなかったことも大きな理由。

けれど、3月に「かものはしプロジェクト」の山元さんがおこなう講演に参加したことで長期計画の必要性がわかった。

NPOは、社会を変えるために活動している。
そのため、僕は一般の企業と同じように事業計画を立てることに違和感をもっていた。
それが、山元さんの講演をきいて、どうすればいいかを学ぶことが出来た。

具体的なミッションを決める



計画を立てるために大切なのはミッション。
具体的になにを解決するかを決めていなければ、打ち手は見つからない。
ドラッカーは、
『考えるべきは、ミッションは何かである。ミッションの価値は、正しい行動をもたらすことにある』
(ドラッカー名著集『非営利組織の経営』)
と言っている。

そして、なによりミッションとは具体的でなくてはならない。
ここもドラッカー。

『ミッションは、行動本位たるべきものである。さもなければ、単なる意図に終わる。ミッションとは、組織に働く者全員が、自らの貢献を知りうるようにするものでなければならない。』
(『非営利組織の経営』)

これを読み、今までのミッションを改訂した。

「人生の転機となるキッカケをつくり、夢へと向かう情熱に火をつける」というミッションから、「子どもの自尊感情が低い問題を解決する」という具体的なものに変更した。

問題解決へのシナリオを作る



具体的なミッションが決まれば、次はどうやって実現させるか。
目指す社会を創るためには、なにが必要で、どうすればいいのか。
それを徹底的に考える。

なにをしたいのかを考えるのではなく、なにが必要なのかを考える。

料理で例えるのであれば、じゃがいもがあるからカレーを作るのではなく、
カレーを作りたいからそのために牛肉やタマネギ、じゃがいもをそろえるといった作業。

安いからといって、適当に豚肉を買い、海老を買い、フランスパンを手に入れたとしても、決してカレーは作れない。

社会を変えようと思ったら、ミッションを決め、そのための解決へのシナリオを作らないことには、今なにをやっていいのかわからない。

そのために、事業計画が必要。

正直、僕たちは今まで行き当たりバッタリだった。
計画は、あってないようなもの。
今考えると、本当に場当たり的だったなと思う。


長期計画があったことで変わったこと


まず、なにをするべきかが明確になった。
今までは、思いつきが本当に多かった。
「あれやろう」「これやろう」

だから、やろうと思ったことが続かなかったり、いきなりなにかをおこなったり。
なかなか継続しておこなうことが出来なかった。

長期計画を立てたことで、来月にはどうなっていないとだめか。
今、やるべきことがなんなのか?
それが、本当に明確になった。

なにより、やらないことが明確になった。

計画を達成することを考えると、出来ないことも見える。
優先順位を考え、「これは今年、やらない」という決断を下せる。

恥ずかしい話だが、法人3年目にしてやっとそんなことがわかってきた。

今までの形骸化してた計画とは違う。
毎週、事業計画を元にしての振り返りもおこなえている。

やりたいことは、計画に落としてはじめて実行出来る。
それは、個人も法人も一緒。
まだまだ、長期計画としての精度は低いと思う。

けれど、計画に沿って実行し、常に見直し、修正を加えていくことで実現出来ていくはず。


<まとめ>
長期計画を立てたことでうまくいくこと

・やるべきこと、やらないことが明確になる
・思いつきの行動がなくなる
・団体としての行動指針が出来る
・必要なスタッフやボランティアが明確になる

・優先順位が明確になる







0 件のコメント:

コメントを投稿