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2012年7月21日土曜日

NPO法人を立ち上げた僕が常に考えている2つのこと



photo credit: Toni Blay via photo pin cc 



 NPO法人を立ち上げて1年目。

まだまだ駆け出しの代表理事で経営者だ。

そんな僕が常に考えていることは2つ。



どうやって経営を安定させるか?


1つ目は、経営に関して。

これはNPO法人も株式会社も関係なくて、経営が成り立たないとそもそも存続できない。

人も雇用できないし、自分がまず食っていけない。

「NPO = ボランティア」という認識はまだまだ多いけれど、収益を上げなければNPOも経営が出来ない。



どうやって社会を変えるのか


もう1点は、NPOだからこそ。

僕たちは、社会を変えるために仕事をしているので社会を変えられないなら意味がない。

そのため、常に ”どうすれば社会は変わるのか?”  ”どうやって社会を変えるか?” を考えている。

社会問題は複雑で、猫が遊んだあとの毛糸みたいにぐちゃぐちゃに絡まっている。

様々な要素を分解し、なにが問題でどうやったら解決することが出来るのかを統計データにあたったり、当事者へヒヤリングをしながら解いていく。



バランスの取り方


経営的にうまくいく事業でも社会を変えることに意味をなさなければやる必要はない。

かと言って、社会を変えられるけれど赤字にしかならない事業ばかりをしていても継続できない。

そのあたりのバランス感覚が非常に難しい。



さいごに


社会を変えることを考えるのは楽しい。

自分たちで社会を変えられるなんて夢みたいだ。

いや、夢じゃなくてちゃんと社会変革しなきゃいけないんだけど、「社会を変えたい」と思っていた学生時代の夢(願望に近い)を叶えられる仕事が出来ているのは本当に幸せ。


ただ、「社会を変える」というのは当たり前なんだけど簡単なことじゃないし、甘い気持ちやなんとなく格好良さそうみたいな考えで出来ることではない。


正直、どうやって社会を変えたらいいのかわかんなくて、なんかでっかいものを相手にしててどこをどう攻撃すればいいのかもわかんなくて苦しむこともある。


けれど、僕は子ども達が希望を持てる社会にしたいと思うし、子どもの可能性をもっともっと伸ばせる国にしたい。


紛争地域でもないのに自殺がこんなに多くて、他国に比べたらなに不自由ない暮らしが出来るのに自分の将来に希望が持てていない子どもが多いのはあまりにもおかしい。


まだまだちっぽけで、出来ることは少ないけれど、コツコツコツコツ少しでも社会を変えられるように僕は明日も種を蒔く。








2012年7月15日日曜日

苦手でしょうがない異業種交流会で学んだこと


photo credit: ósma trzydzieści via photo pin cc


記事に書いたように、僕は人見知りで人と会うのが苦手だ。

イベントなどにも極力行かないようにしている。

けれど、面白そうな企画や誘っていただいたものには顔を出すこともある。

先日は、南草津でおこなわれていた交流会へ行ってきた。

市役所の方に勧められ、面白い人に会えそうだったので参加することにした。



苦手な苦手な名刺交換会


僕は人脈という言葉が嫌いだ。

名刺の数を増やしたからといって仕事に繋がるわけでもないし、関わるからにはコミットした関係を築きたい。


名刺を配りまくってる人と後日ばったり会ったときに、『はじめまして』と言われたときのゲンナリさは半端ない。

なので、名刺交換会とか異業種交流会は好きじゃない。

なにより僕は人と関わるのが苦手なので積極的に声をかけたり、自ら名刺を交換することが出来ないのだ。

この日あった名刺交換も、他の人から声をかけていただいたので出すといった感じでどうもうまくいかなかった。



名刺交換で思ったこと


名刺交換のときに自分の営業をゴリゴリされる方がいる。

僕はそんなことぜっっったいに出来ないので「すごいなぁ」と思う。

ただ、少しうまくないなとも思ってしまう。

『わたし、こんなことしてます。うんぬんかんぬん。こんなんできます。ペラペラ』

この日はそんなことなかったけど、売り込みに熱心で自分の話ばかり。

営業は相手に話させろというのは基本で、相手がどんなことを考えてるのかをもっと知らないといけない。

「もっと質問したらいいのに。もっとマーケティング的にとらえたらいいのに」

そう思って、はっとした。

名刺交換のときに、僕からもっと質問すればよかったのだ。



多くの人から少しずつ学ぶ


人はあまりにも、専門家や指導者などという人々がすべての答えを持っていると考えがちであるが、現実は、知識はもっとはるかに広く分散している。


先日読んだ『小さく賭けろ』に誰からでも話を熱心に聞く政治ジャーナリストの話があった。

「多くの人から少しずつ学ぶ」ことで、独創的アイデアや洞察を見いだすことが出来るという。


名刺交換会に来られている人は僕が出来ないことが出来る(僕なんて、あの場に行くことすら大変なことなんだから)

そう思うと聞きたいこと知りたいことってのがたくさん出てきた。



人と会ってしんどくないのか?


実際、名刺交換会での営業成績は?


どこで情報を仕入れているのか?


僕が知らないことをどんな人でも必ず知っている。

そこから学ぶ姿勢はとにかく大事だ。



まとめ


学生時代は、もっと謙虚に学ぶ姿勢を持てていたと思う。

けど、いつの間にかそんな心掛けは忘れてしまっていた。

余裕を持てなくなっていた。

どんな人からも学ぶことはある。

我以外皆師也

好奇心を持って人と接してみよう。

なんだか人と会うのが楽しみになってきた。


2012年7月10日火曜日

ブロガーやライフハッカーこそNPOヘ!



photo credit: slimmer_jimmer via photo pin cc



いつも大好きで楽しく見ている "ライフハックLiveshow"で寄付に関する話題が出ていた。

NPO経営者としては、ここはハズせないだろうということで記事にした。





寄付のイメージを変えよう


"カッコ良い寄付”、"COOLに社会貢献”ってすごく大事なこと。

『寄付』というとどうしても『偽善』というイメージが出てくる。

クラウドファンディングが少しずつ広まってきているもののまだまだ日本では浸透していない。

だから、"楽しく寄付をする" "カッコよく寄付をする"というイベントは歓迎。

寄付に対するイメージが変わっていけば、よりよい社会が創られていく。

NPO法が改正されて、税金が免除されるようにもなったし。



現場の人間が思うこと


NPO法人の代表理事として思うのは、「寄付も大事だけど、人材が欲しい」ということ。

お金は確かにありがたい。

僕たちD.Liveで言えば、一眼レフやパソコンが足りていないので寄付をいただくことでそれらを購入することが出来る。

それによって、より多くの子どもたちがこどもしゅっぱん社へ通えるようになる。

けれど、寄付には継続性がない。

年会員などは別だけど、寄付はどうしても一過性になってしまう。



プロボノという関わり方


プロボノ(Pro bono)は、各分野の専門家が、職業上持っている知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般。また、それに参加する専門家自身  「出典:wikipedia」

税理士がNPOの会計を見てくれたり、Webに強い人がHPを作ってくれたりといった活動をしてくれる人をプロボノという。

お金ではなく、スキルを活かすことで社会貢献が出来るという活動。


僕は、出来れば多くの人たちにプロボノとしてNPOやNGOに関わってもらいたい。

プロボノは、タダもしくは安価で労働をする。

けれど、その分の見返りがある。

それは、”社会の役に立っているという実感”。

会社の仕事は、やって当たり前の部分がある。

Webを作ることを仕事にしている人が、「君、HP作れるのスゴイね」とは言われない。

けれど、NPOのWebを作ると「すごい!」「ありがとう!」と絶賛される。

さらにその団体が社会に対して良いことをしているとなると、二重の喜びになる。


時間などのコストはかかってしまうけれど、達成感は寄付よりもプロボノの方が何倍もある。

また、NPOのコミュニティに入ることで今までと違った視野も得られる。


ということで、僕は社会人の方たちにはプロボノとしていろいろなNPOやNGOに関わってもらいたい。

必ずお互いにとってメリットがある。



ブロガーこそNPOへ!


ライフハックshowを見ていて、ぜひブロガーの人たちにはプロボノをしてもらいたいって思った。

NPOやNGOの活動って地味で見えにくい。

現場系の人たちが多いので発信することが苦手。

だけれど、実は企業よりもアピールする必要がある。

ステークホルダーが多いし、”良い活動”をしていても人に伝わらないと意味がない。


そういった意味で、ブロガーは『The 発信する人』なのでいろいろ関わってもらえたら嬉しい。(もちろん忙しいのは承知で)


NPOという業界はどうしても狭いので、多様な人たちが入ってくることで流動性が生まれたり、新たな発想が出てくる。

「NPO × ブロガー イベント」なんてのも出来たら嬉しい。

@jmatsuzaki さんが、『NPO向けのブログ講座』を開いたら講師として来てもらえるみたいなので、そんな企画も考えていきたい。




<編集後記>

「ライフハック × NPO」というのは僕の強みなので、そこを活かしておもしろいことをいろいろ展開していく予定。

みんなで楽しみながら、社会を良くしていけるようにどんどん仕掛けていきたい。







2012年7月5日木曜日

多くの人に伝えたいNPOで働く魅力やキッカケ


photo credit: ~jjjohn~ via photo pin cc


来週、出演するラジオ番組で「仕事の魅力やキッカケについて話してください」というオファーをもらった。

せっかくなので、ここでも書いておこう。



仕事の内容


まず、僕自身の紹介から。

NPO法人の代表理事で、今はまだバイトをしながら仕事をしている状況。

団体は今年4年目、法人1年目。

仕事内容は、小学生が雑誌を作る教室「こどもしゅっぱん社」の運営や商店街の広報誌作成、子ども向けワークショップの実施、小学校でのキャリア教育などをおこなっている。


魅力について


「社会を変えることが出来る」に尽きる。

僕は、社会にインパクトを与える仕事がしたかった。

子どもや孫の代に少しでも魅力的な社会にしたくて、そんな仕事を探してた。

NPOは、社会を変えることが使命。

しかも事業型NPOは、”社会問題をビジネスで解決する”。

決してボランティアではない。


常に「どうやって社会を変えようか?」と考えることはワクワクする。

考えていることは、決して夢物語ではなく、今やっている仕事に繋がっている。

学生のときに思っていた、「できたらいいな」「社会が良くなったらいいな」という願望ではない。

「必ず社会を変える」という意思だ。

社会を変えることが出来ないのであれば、僕がこの仕事をする意味はないと思っている。

『社会を変えるを仕事にする』ことがしたかった僕には最高の仕事だ。



今の仕事についたキッカケ


NPOに関心を持ったのが、週刊ダイアモンドで見た”社会起業家特集”だった。

(このあたりのことは、以前書いた記事を)

子どもたちの可能性を伸ばす授業や教室を運営したかった。

イメージとしては、寺子屋や松下村塾。

けど、それは引退してから私塾のような感じでするものだと思っていた。

それが仕事として成立するというのを知って、この世界へ飛び込んだ。

特にカタリバは「こんなんしたい」と漠然と思っていたことだったので、それが仕事になるとわかって嬉しかった。



まとめ


社会を変えることがしたくて、そんなことが出来る仕事があると知ってNPO業界に入った。

もう4年目。

去年まで大阪のNPOにお世話になって、今年からは自分たちで法人化して運営をおこなっている。


自分たちの団体で物事を考えるのではなくて、「日本をどうするか?」「どうやったらまちを変えられるか?」という大きい視点で考えることが出来るのはすごく楽しい。


僕たちが実際におこなうことで社会の制度を変えることができたり、政治家へも意見が言える。


また、ビジネスとしてもおもしろい。

NPOというのは、基本は儲かりにくい仕事。

儲かるような仕事だと営利企業が参入するし、たいてい顧客は貧乏(いわゆる社会的弱者)だ。

そのため、ビジネスとして成り立たせるのは非常に難しい。

いい物を適正価格で売るという一般的なビジネススキームでは成り立たない。


僕は元々起業がしたかったので、そういう戦略やビジネスのアイデアを考えるのは楽しくて仕方がない。


まだまだ『NPO = ボランティア』というイメージが強くて、辟易することも多いけど、僕たちが活躍していくことで少しずつ認識を変えることが出来ると信じている。


この仕事は大変だけど、やりがいはあるし、なによりもめちゃくちゃ楽しい。

”社会を変えられる”というのはすごく魅力的だ。

ぜひ、1人でも多くの人がNPOに関心を持ち、「NPOで働きたい」と思って欲しい。






2012年7月3日火曜日

こどもしゅっぱん社、3ヶ月後の目標をたてた #g0930



photo credit: Matthew McVickar via photo pin cc


先日、友人であり、同じ教育を志すライバルでもある開人くん(@3_wa)より、「ぜひ、一緒にやりませんか?」と誘われたので、「ぜひぜひ!」と二つ返事でオッケーした。

なにをするのかっていうと、これ。



【企画】これから3ヶ月かけてどうしても達成したい目標 #g0930 | Edu Dev.net
もし、これから3ヶ月かけて、何か1つでも目標を達成したいと思う方がいましたら、ぜひ一緒に目標に向かって走りませんか?
目標の種類は何でも結構です。目標の大小も関係ありません。「自分を変えたい」という気持ちを3ヶ月間持ち続けたい方であれば、ぜひどうかご一緒に!




ということで、3ヶ月の目標を立てた。


立てた目標は、


『こどもしゅっぱん社の後期授業で生徒さんを20人集める』というもの。


今、南草津でおこなっている教室の生徒数が11人。
先日まで草津で開いていた短期講座への参加者が4人。


7月末で終わる前期は、設立当初ということで“無料モニターキャンペーン”をおこなったりして、値段を下げていた。


けれど、後期(10月より開始)からはお月謝をいただく。


「無料だし、行かせてみよっか?」というところから、「他の習い事と比べてどうだろう?」という、よりシビアな目で判断されるようになる。


前期は、まだまだ手探りで進めつつも、USJの件みたいに子どもたちの成長も見えてきている。


この調子で、「お金を出す価値がある」と多くの人たちに感じてもらえるようなコンテンツを作っていくためにこれからもあらゆる面で改善をしていく。


NPOといってもビジネスだし、きちんと運営するためにもキャッシュフローは大切。

良い機会なので、具体的な目標を立てた。



もっと多くの人たちに知ってもらう


各種メディアに取り上げていただいたり、地域で仕事をさせてもらうようになって少しずつだけど知名度はあがってきている。


それでも、まだまだほとんどの人たちが僕たちD.Liveのこと、こどもしゅっぱん社のことを知らない。


この活動はすごく大事だと思っているし、子どもたちも楽しめると信じているけれど、僕たちが届けたい人たちに届いていない(知られていない)ようでは問題だ。


FacebookやHPのブログなどで情報は少しずつ流しているけれど、まだまだ足りない。


リアルでの活動(ビラ配りやポスティング)もする必要があるし、発信できる情報はもっとある。



3ヶ月後の目標


あらためて、3ヶ月後の目標。

『2012年9月30日までにこどもしゅっぱん社で20人の生徒さんを集める』


この目標にコミットして、日々の活動や仕事をおこなっていく。


試してみたいことは、いろいろある。

メルマガや「月刊こどもしゅっぱん社」(冊子)の発行、こどもしゅっぱん社紹介VTRなどなど。


3ヶ月は、長いようで短い。

なんとしても、この目標を達成できるようにいろんなことを試していく。


随時、目標への進捗は報告していくので、こうご期待!




<編集後記>

開人くん、おもしろい企画に誘ってくれてありがとう。

「僕も3ヶ月の目標を立てて一緒にやりたい!」と思う人は、ぜひ一緒にやりましょう。

Google ハングアウトオンエアを使って、進捗報告を出来たらいいなーなんてことも思ったりしています。






2012年6月30日土曜日

「社長に会わせろ!」と叫ぶ小学生





今日は、こどもしゅっぱん社の授業。

先週、取材へ行ってきたので今回は記事作成。

ただ、取材不足の班は引き続き取材をするためにまちへ出た。



USJに取材へ行きたい


女子の中で、「USJへ行きたい!」とずっと言っている子がいた。

「そこまで言うんなら、それを元に企画を考えたらどう?」と提案をして、『タダでUSJヘ取材に行きたい!』という企画を立ち上げた。


先週は、「タダで行きたいんですけど、なんかアイデアないですか?知り合いとかいませんか?」と道行く人にインタビューをして回っていた。

男の人を中心に聞いていて「なんで?」と聞くと、「だって働いている人やったら仕事関係で知り合いおるかも知れへんやん」とのこと。

おっしゃる通り。


なかなか良いアイデア(回答)がもらえなかったので、彼女たちは今日も引き続き取材へ出かけた。

けれど、結局思ってた結果は出なかったみたいだ。



社長に電話する!


取材から帰ってきて、教室へ来るなりこう言った。


「もう、USJに電話する!!!」

直接アタックしたほうが早いという結論に至ったらしい。


子どもたちでUSJのHPを見て電話番号を調べ、自分たちで電話をしていた。


「あの〜、こどもしゅっぱん社といって小学生で雑誌を作っているんですけど、USJのおもしろさを滋賀の子どもたちに伝えたいので、ぜひ取材させていただけませんか?」

おそるべし小5。(簡単にレクチャーはしたけど、まさかここまでしっかり話せるとは思ってもいなかった)

けれど、オペレーターの人ということもあって「いたしかねます〜」と丁寧に断られてしまった。


僕たち大人スタッフが、「やっぱり、もっとえらい人に言ったほうがいいかもね」と言うと、またおもむろに検索をしだした。

なんて検索しているのだろうと思うと、『社長 USJ 電話番号』と調べていた。


「社長に電話する〜。社長に会うんやー」と叫びながら。



子どもたちが活躍する機会を作る


この事業をはじめた原動力にもなっているんだけれど、僕は子どもたちが与えられる機会の少なさに不平を感じている。

僕は、子どもたちの可能性を信じている。

やればできると思っている。

けど、どうしても大人は子どもを子どもとして扱ってしまう。

「子どもやからこのくらい」なんて思って、子どもだましみたいなことをする。

はじめから大人が子どもたちの可能性を見ないで、限度を決めつけてしまっては、伸びる才能も伸びない。


僕は、小学生のときにゲームクリエーターになりたかった。

自分でソフトの企画書を作ったこともある。

企画を持ち込みたい!と思ったこともあったけど、どうしたらいいのかわからなかった。


今、子どもたちになにかを教えるという立場になって強く思うことは、『多くの機会を作りたい』ということ。

機会さえ作れば、USJへ行きたい女の子のように勝手に自分から行動していく。


彼女もはじめから行動力があったわけではなくて、取材を通してうまくいかなかったから電話するという行動へ至った。

僕から提案したときには、「タダで取材とか絶対無理」と言ってた。

けれど、こうやって機会を作れば大人が驚くほどの行動やアイデアを子どもたちは見せてくれる。



まとめ


子どもたちの「あんなことしたい」「こんなことしたい」をできるだけ多く叶える場にしたいといつも思っている。

ただし、僕たちが与えるのは『挑戦する場』のみ。

テレビ番組で有名人に会う企画のように、すべてのお膳立てを僕たちがするわけじゃない。

僕たちがするのは、ただただ子どもたちをけしかけるだけ。

「やったらいいやん」「できるって」と言い、やり方や方法に関するアドバイスだけをする。

そうやって、それぞれの子どもたちがチャレンジしていっていろんな失敗をしながら成長する姿を見たい。

子どもたちの成長を見るのが、この仕事をやっていて一番嬉しいとき。



USJ企画、今後どうなっていくのかすごく楽しみだ。






2012年6月29日金曜日

今の仕事が未来にどう繋がるかわからないとジョブズから学んだ



今、商店街の広報誌を作らせていただいている。

地域と子どもたちの繋がりを作る上で地元の商店街さんと一緒に仕事をさせていただけるのはすごく光栄なこと。

D.Liveでは、NPO法人として子どもたちが雑誌を作る教室を運営し、商店街の雑誌も作っている。

でも、学生時代にはまさか自分がNPOをやって、雑誌を作るとは考えたこともなかった。



テレビ番組を作りたかった学生時代


学生のときには、テレビ局へ就職したいと思っていた。

マスコミ塾へ通い、作文教室にも行って、テレビ制作会社で働いていた。

当時から、社会にインパクトを与える仕事がしたくて、テレビならそれが出来ると思った。


僕の強みは、“企画力”だと信じていて、実際テレビの世界で働いて自分には向いていると感じた。


結局、「生の反応が知りたい」と思ったのと、「テレビ番組を作っても社会や人を変えることは難しいのでは?」と感じたことからテレビ業界には進まなかった。



点と点を繋げる


広報誌作成で、ここのところを商店街に加盟されている店舗さんへ取材に行っている。

この仕事は、テレビの世界でやっていたこととほとんど同じ。

当時は、テレビ業界に入りたいと思っていろいろやっていたことが、今になって繋がってきている。


スタンフォード大学のスピーチで、ジョブズが『connecting the dos(点と点を繋ぐ)』という話をしていた。

大学を中退し、潜り込んだ授業で学んだカリグラフィーが後のMacに繋がっているけれど、当時はそんなことは関係なく興味と直感のおもむくままに行動をしていたことが、後から見れば価値を持っていたという内容。






僕は、学生時代にNPOをしたいと思ったことはない。

というか、NPO自体ほとんど知らなかった。

学生時代、商店街でコミュニティカフェを運営したり、商店街活性化について学び、漠然と「商店街と関わった仕事がしたい」と考えたことはある。

けど、それは「宇宙へ行けたらいいな」くらいに漠然としたもので、仕事にしようとまでは思っていなかった。


そんな漠然と思っていたことや行動したこと全てが今の仕事に繋がっている。

子どもの教育、商店街との関わり、取材活動などなど。



まとめ


明確な目標を持って行動していたわけじゃない。

「テレビ局へ行きたい」

そんなふわふわした思いをもって制作会社で働いていた。

そのときの直感で、「やりたい!」と思ったことをやっていたら今に繋がった。

僕は、学生時代には明確な目標や計画はあまり必要ないと思っている。

いろいろなことをやってみて、経験しないとなにもわからない。

それが未来にどう繋がるかなんてわからないし、もしかしたら全く意味がないのかもしれない。

けれど、やってみないとおもしろいかどうかもわからないし、未来を考えながら行動をおこすことなんて無理。

未来にどう繋がるかなんて考える必要はない。

おもしろそうだと思うこと、なんとなくいいなと思ったこと。

そんな直感に身を任せて、そのときそのとき懸命に生きていれば、いつか未来に繋がるのだと僕は思う。